詩集-みんなのうた-六月号(上巻)

□剣心さん
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「一心不乱」



空を見上げながら歩く人と

地を見つめながら歩く人が

同じ1本道で、出遭う

互いに近づき気配を知る

相手が避けるだろうと

その先の視線を外さない


『何処見て歩いてる!』

「そっちこそ何考えてる」


互いに罵り顔を見合わせる

瞼の奥に写し出されたのは

鏡に映った自分の姿だった

真っ直ぐに歩んだ人生のつもりが

真っ直ぐ前を見ていなかった事に

・・・気付かされる

自分の不甲斐なさが上回り

その鏡を割ろうとした拳の

力が抜ける

熱き魂を呼び起こすため

立ち上がり、また前へと進む

今度は、天を突き破って地に貫く

「未」来に向かって心は1つ

 

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