詩集-みんなのうた-六月号(上巻)

□揚羽蝶さん
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「濡れていた。」


窓越しに見た景色

濁って湿ってびしょ濡れだった
優越感に浸りながら本を読む僕


ふと、光っているように見えた外

鮮やかな空色の傘を手でくるくると回しながら

君が歩いていた


乱暴にドアを開けて君の元へ駆け寄る僕の目は

きっと輝いていたんだ
そして

 

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