詩集-みんなのうた-六月号(上巻)

□玖妙夢堂さん
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「梅霖〜contrast〜」



水無月某日梅雨の空
店主見上げて燻し顔
湿気を帯びた西風が
溜め息を食べながら
灰色の雲連れて来る
四角い窓が切り取る
視覚に染みて広がる
濡れた街路に咲いた
多彩な傘々のコントラスト

水無月某日露知らず
天下泰平ただ澄し顔
暢気に過ごす毎日が
急な嵐に食べられて
灰色に姿変えて往く
四角い窓が切り取る
視覚を捉らえ離さぬ
濡れて街路に映える
濃緑な木々のコントラスト
 

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