詩集-みんなのうた-五月号

□藤色・D・タケシさん
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「穴」




屋根やら窓やら
叩いて音立て
雨が降り

今宵も夢にうなされて
のたうちまわる
此の生き地獄

穴はいつも
同じ大きさで。

病んで暮れるは
儚さゆえよ

憂い纏いて生き地獄
宛てなく 果てなく

滅びることのみ
待ちわびて、

今宵も夢にうなされて

朝昼夕としなだれる。

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