詩集-みんなのうた-五月号

□揚羽蝶さん
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「存在」


小窓に舞い降りた

それは遠くを見つめて。



あの空に蒼に駆けていたいんです

肉体の疲労などは最早関係が無いのです

せめて命が続く限りは

だって消えれば身体だけでなく

存在すら、大空に溶けてしまうのでしょう?


だったら今だけ

“此処にある”、と主張させて


もし明日

自分というそのものが消えてしまっても

記憶だけは誰かの胸の奥で、反響していると

信じていたいから

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