TAROT CARD

□吊られた男
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「いいですか、皆さん」

クルクルとシャーペンを回すと、黒板の書かれた内容を写しながら生物の講話をきく。

だけど、頭の中は進路のことでいっぱいだった。



「(‥…けっきょく)」

将来の夢を
他人に聞いたところで
自分の夢が
思い浮かぶわけないよね


先生が話している間、ずっと回していたペンが床に落ちる。
一つ、ため息をこぼすと拾うためサイドから手を伸ばしたら、カタリと小さく音が鳴った。

「ありがとう、小太郎君」

机の上端に置かれたペン。
もう、前をみている風魔の背中に向かってお礼をいった。



赤い髪

悩めば悩むほど
考えれば考えるほど
将来の夢がわからない

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