長編

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「ん………」


あ、起きた……って、もしかしなくても、これって結構ヤバい状況だったりする…?


さっきより幾分かは冷静になったものの恐怖心は消えた訳じゃない。



「…え、ここどこだ…?」

今のは変質者(?)が発した言葉。
あれ、この声どっかで聴いたことある…しかも結構最近…。

私は変質者そっちのけで思考を巡らせていた。

「…って、うわぁっ!」

私に抱きついていた変質者はいきなり大きい声をだして私から少し距離をとった。


「うわぁっ!って叫びたいのはこっちです…不法侵入で訴え………」

思わず口が止まってしまった。


あり得ない、だって、そこにいたのはここには存在しないはずの架空の人物、


「キョン、くん…」

「…何故そのあだ名を知っている?というか、ここはどこだ?お前は誰なんだ?」

キョンくんが喋ってる…!
あっ…夢か、夢なのか

「これは夢だ、もっかい寝よ。」

「おいっ!寝るなあああ!」

え、夢、じゃない…
試しに頬を抓ってみたが、痛かった。
自分でやっといて涙が出るくらい痛かった。

「何やってるんだ…」

痛い人を見る目で見てくるキョンくん…
なんか泣きたくなってきたよ…

「いえ、気にしないで下さい…気にしたら負けです………」

「……まあいい、それで?ここは何処なんだ?」

キョンくん、さりげなくスルーした…
ちょっとツッコんでくれるかなあ、とか期待してたんだけど…

「えーっと、此処じゃなんだから…リビング行こっか?」





 
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