佐藤くんとスマイル先生
□No.9
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職場で詰め寄られるよりはよっぽどマシなのだけれども。
いや、でもここも職場か。
「かいどー」
あたしには何て言ってるのか分からない言葉を発しながら野球部が通り過ぎていった。
ファイ、ファイファイオー?
ファイファイファイ?
えんやこらどっこいしょ?
「小田先生。三つ目は間違いなく違います」
部のキャプテンにつっこまれるようじゃ、あたしは終わりだ。
はあ、とため息をついてグラウンドを眺める。
すると、奇妙な動きをするサッカー部が見えた。
「あれはどこの筋肉を鍛えてるんだろう?」
「脳じゃないですか?脳」
キャプテンの言葉に皆が大爆笑。
脳トレしてんのか、サッカー部。
「うちの部でもやりますか?小田先生」
「キャプテンはやりたいの?」
「脳トレしたら、成績上がりますかね?」
「キャプテンは厳しいな」
「えー」
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