その他

□ウタカタノユメ
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「……何処にいる?」

アヤナミは、テイト=クラインの目撃情報があった街にきていた。その宿の窓ガラスに触れ、先の言葉を発した。

何千、何万回と繰り返した問いは応える者もなく空気に溶けていく。
この世界に堕ちたハズだが見つからない。
ラファエルの瞳で取り戻した記憶の中で千年たった今でも薄れることのない記憶。その中にいる少女。

そっと目を瞑るとパンドラの箱である少年の姿が浮かび上がった。

そんなことは……





テイトは不意に誰かに呼ばれたような気がした。いつの間にか、フラウと離れてしまっていた。
そこは、街の一角で特に目立つものはない。周りを見渡しても、人一人いない。


寒い。
吐く息は白く、手を擦り合わせ吐息をかける。



「……雪?」

空からふわふわと舞い降りる白の結晶。
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