その他
□知らぬは本人ばかりなり
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その頃
なんとか無事に家にたどり着いたテイトだったが・・・。
「あぁ〜もう、どうしよう。」
帰り道、先ほどのクロユリの言葉が脳へと染み渡り、じわじわと理解すると同時にモヤモヤとする感情に悩まされていた。
「どうして何も言ってくれないんだよ。」
制服がシワになるのも構わずにベッドの上でうずくまり、枕に顔を押し付ける。
「・・・急にアメリカなんて、まだ何も言ってないし・・・告白。」
テイトの顔はどんどん赤くなっていき、すぐに耳まで赤くなった。
「・・・なんて、できるかぁーー!!」
ガバッと起き上がると同時に叫ぶ。
そして、今度はブツブツと何か小声で呟き始める。
それを何度も繰り返し、その日はテイトの叫び声が止むことはなかった。