学パロ
□第三弾 父登場
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《クロム家リビング》
「あ〜!!俺が最後に食べようと思ってたイチゴをー・・・」
テイトがわざと残しておいたイチゴをフラウがフォークで突き刺し・・・
食べた!!
「うまかったぜ!最後のイチゴ。ごっそーさん。」
フラウがニマニマとした顔で、わざとテイトに向かって言った。
ブルブルと怒りで震えるテイト。
「どうした?テイト。嬉しくって震えてんのか?オレ様は、優しいから弟が食べたくないモン食ってやったからなぁ。」
「・・・フラウ。お前知ってるよな?俺が昔からイチゴが好きで最後に残してんの。」
うつむいた姿勢でしゃべるテイト。
「そうだったかぁ〜?オレは、てっきり嫌いなのかと思ったぜー??まぁ、食っちまったモンは仕方ねぇな。」
悪びれた様子もなく、それどころか満足そうな顔で言ったフラウ。
「ん?どうした?テイト、うつむいたままで。」
「・・・許さねぇ。」
ぼそりと呟いたかと思ったら、突然顔をガバッと上げてフラウを睨みつけた。
「いつもいつも、人が楽しみにしてるモンを奪いやがって!!今のも、絶対わざとだろ!!」
「バレたか。まぁ、いつも最後まで残しておくお前が悪いんだよ。好きなモンは早く食うのが常識なんだよ!!」
「そんな常識あるか!!って言うかお前に常識なんて言われたくねぇー!!」
フラウの近くへと移動しパンチを繰り出すテイト。
「何だと、クソがきの癖に生意気だなー!!」
テイトのパンチを余裕でかわすフラウ。
「誰がクソがきだ!!エロ兄のクセに!!」
「はん!!お子様にはエロ本の良さがわかるかってんだよ!!」
テイトとフラウのケンカが始まり、誰も気がつかなかった。
玄関を開いた音を・・・。
「もらったー!!」
テイトが跳び蹴りを繰り出す。
「甘いなっ!!」
フラウが横へと避ける。だが、テイトは空中で方向転換できるはずがない。
「ただいまー!!」
ドガっ!!!
テイトの跳び蹴りがちょうど、リビングに入ってきた人物の顔に決まった!!
「とっ、父さん?!」
バターン!!
にこやかな笑みを浮かべてクロムは倒れた。