ギャグ
□家族誕生?
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《庭園》
「うーん、たぶんこれは薬の影響で中身も子供になっちゃったんだね。」
なんでもないようにそう語るのは、ラブラドール。
「まぁ、別に困らないからいいでしょう。」
紅茶を飲みながら、どこかのほほんと話すのはカストル。
話題の中心の子供無邪気に外を駆け回っていた。
ドンっ!!
「・・・ってお前ら、呑気に茶をすすってんじゃねぇよ!!」
机を叩きつけ、怒鳴るフラウ。
「そうだよね、フラウ。もとはと言えば、君がこっそりテイト君のカップを取り替えたのが原因だとしても、責任取らないとね。」
チクリと嫌みを言うラブラドールに「そもそも、お前が元凶だ!」とは口に出せず、ぐっと唇を噛みしめる。
「仕方ない。ここは・・・カストル!!」
カストルに視線を向ければ、メガネを押し上げ頷くカストル。
「えぇ、仕方ありませんね。ラブラドール。」
互いに目を合わせ、深く頷いた。
「テーイート君。」
大きな声で呼べば、顔いっぱいに笑顔を浮かべ走ってくる。
「な〜あ〜に〜?」
はぁはぁと息を切らしているテイトの顔は真っ赤なりんごのようだ。
「実はね・・・僕たち、君のお父さんとお母さんになったんだよ♪」
「って、待て待て?!何言ってんだよ、ラブラドール!!」
いきなりの両親発言に慌てたのはフラウだけだった。
テイトは、びっくりしていたが素直に信じたようだ。
「まぁ、お父さん、お母さんって言っても代理ですけどね。」
「カストルまで!!」
一体何がどうしたんだと頭を抱えるフラウにテイトが優しく頭を撫で始め心配そうに顔を覗き込んできた。
「だから、これからは私のことはお父さんまたは、カー君と呼んでいいですよ♪テイト君!」
頭を抱え込んでいるフラウを無視してカストルがそう言えば、
「じゃあ、僕はお母さんだね♪ラブちゃんでもいいよっ!よろしくね。テイト君!」
仲良し家族が、教会に誕生した!!
*END*