ほのぼの・甘
□お気に入りの場所
2ページ/3ページ
「いやぁ〜、随分遅くなっちゃったね。」
「そうですね。テイト君も待ちくたびれているかもしれませんね。」
ブラックホークのメンバーはがやがやとしゃべりながら参謀部に入った。
「たっだいまぁ〜☆テイト君。」
ヒュウガが一番に室内に入ると、そこにはアヤナミの椅子に腰掛け気持ち良さそうに眠っているテイトがいた。
「ありゃりゃ、テイト君眠っちゃてるよ。」
ヒュウガに続き、全員がゾロゾロと中に入った。窓が開いていて、風がテイトの髪を揺らす。
アヤナミがテイトに近づくと人差し指でそっと頬を撫でた。
「今日はもう解散だ。」
アヤナミはそう言うと、みな納得し部屋を出て行った。
残ったのは、すやすやと眠っているテイトとアヤナミだけ。
アヤナミは、テイトの椅子に座りテイトが起きるのを待った。
「……ぅ……んっ。」
目をこすり、数回瞬き視界がはっきりすると目の前にいたのはアヤナミ。
「あっ、アヤナミ様。……あの……いつお戻りで。」
慌てて飛び起きると辺りにはアヤナミ以外なく、日も傾いていた。
アヤナミは質問に答えず、じっとテイトを見つめると、ふっと笑った。
「今日は、朝から大変だったからな。」
そう言うと、アヤナミは優しい手つきでテイトの頭を撫で、額にキスを落とした。
「…っ、アヤナミ様。」
テイトは顔を真っ赤にすると、その顔を隠すようにアヤナミに抱きつき顔をうずめるのだった。
→あとがき