ほのぼの・甘
□貴方を待ち続けて
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テイトが使うには、かなり大きいベッドにテイトを下ろす。
くしゅん
テイトは小さなくしゃみをすると、寒いのか身を縮めた。
それを見たフラウは、布団を被せる。
すると、テイトは小さく呟いた。
「フラウ。」
フラウは起きてしまったのかと顔を覗き込む。
どうやら、寝言だったらしい。
「本当にかわいいやつだよ、お前は。」
フラウはテイトの額に唇をよせると、優しくキスをしてリビングに戻った。
リビングに戻ったフラウは、何かつまもうと冷蔵庫を開ける。
冷蔵庫の中には形は崩れているがハンバーグやサラダ、夕食の準備がしてあった。
そういえばとフラウは思い出す。テイトの手には、火傷した痕や切り傷などがあった。それらは、全てこの夕食を作るためにできたものだ。
あのみじん切りしかできなかった少年が一生懸命作ったのだとわかる。
「いろいろと無理すんなよ。」
今は、眠りについているテイトを想いながらフラウはテイトが作った料理を温めるとつまんだ。
「うまいじゃねぇか。」
フラウは、誰もいないリビングで一人呟きテイトの作った料理を平らげるのだった。
→あとがき