ほのぼの・甘
□日常行為
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「大変ですよ、みなさん!これが陛下にバレたら、王子に会えなく・・・会えないなんて・・・。」
いつもの落ち着きっぷりが消え、青い顔で慌てふためくクロイツ。
クロイツのそんな顔を初めてみるマルクはどうすればいいのかわからず、あとの二人に問いかける。
「・・ど・・・どうしましょう?カラン殿。アガス殿。」
クロイツ意外の三人は、いい案がないか腕を組み考え込む。
くいくい。
マルクの服の裾が引っ張られた。
下を見れば王子が引っ張っていた。
「みんな、どうしたの?」
首を傾げて、聞いてくる王子。
そのかわいらしい姿はどんな時でもほわわんと癒やさる。
が、今はそんなことをしている場合ではない!
コンコン
扉が叩かれた。
「みなさま、そろそろバルスブルグ帝国へと到着致します。ご準備を。」
扉は、開かれなかったがもうまもなく到着すると告げられた。
「王子を一人残して、行くなんてできませんし・・・。」
う〜んと唸っている大人四人とそれを不思議そうに見つめる子供が一人。
「かといって、連れて行って陛下に見つかったら・・・」
「王子を隠しながら、一緒に連れて行くのはどうでしょう?」
三人の視線が一斉にマルクへと向かう。
「えっ・・と。あの、ほらですね・・・」
王子を大きな坪に入れて、一緒に会議に参加するなどもちろん成功するハズがなく。
陛下にこってりとしぼられ、一週間王子と遊べないこととなりました。
*END*