お題
□学校でのお題5
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02≫退屈な授業
(う〜、ヒマだ!)
教師が黒板を向いているのをいいことにミカゲは、イスをグラグラと揺らしていた。
ミカゲの斜め前方にいるテイトに小声で呼びかける。
「テイト。」
「・・・。」
テイトは完全無視に徹していた。
(あんにゃろぉ〜・・・)
テイトの無視に腹を立てたミカゲは次の行動に出た。
消しゴムを小さく千切っては、テイトに投げつける。
それでも、無視を続けるテイト。
意地でも振り向かせようと夢中になっていたミカゲは気づかなかった。
黒板を向いていた教師が自分のすぐ近くまできていて怒りオーラを発していたのを・・・。
やがて、ミカゲの消しゴムは小さくなりあとひとかけらとなった。
最後の一個を手に、渾身の一撃とばかりに腕を振り上げた。
ガシッ
その腕を掴みあげたのは、国語教師カストルだった。
「ミカゲ君。そんなに私の授業はつまらないですか?聞く価値もありませんか?」
にこにこと笑みを浮かべているが、その目は心の底から笑っていない。
「いやっ・・・そんなことは・・・」
「そうですか、それならよかった。あとでたっぷりミカゲ君のために補修授業をしましょうね。それとは別に、反省文100枚も出しますからね。」
こめかみの辺りに怒りマークをうかべるにこやかに課題を出すカストルだった。
*END*