ギャグ
□我が望み、それは・・・
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ブラックホークに突如届いた一通の手紙。
それは、脱走したテイト=クラインからの結婚式への招待状だった。
凍りつく室内。
その中に突如、渇いた笑いがどこからか聞こえてきた。
「くくくっ・・・」
「・・・アッ・・アヤ・・たん?・・・ここは、落ち着いて、落ち着いて。そう、ね。大丈夫だよ・・・きっと、阻止できるから・・・ね?」
いきなり、笑いだしたアヤナミに恐怖しつつも精一杯、話しかけるヒュウガ。
「阻止だと?!ヒュウガ貴様、何を言っている?」
声を出して笑うのを止めたが、アヤナミの表情はこれ以上ないくらい楽しそうに歪んでいた。
「これは、我が望みを叶えるチャンスだ!!」
「はっ?」
ヒュウガが話し始めたのと同時にこっそりと参謀部を出ようとしていた者たち(+ヒュウガ)は思わず、見事な五重奏を奏でた。
「ちょっと、待って!!アヤたんの望みって何なの?」
腕を組んで、考えてみるヒュウガ。
「教えてやろう。我が望み、それは・・・略奪愛だ!!ウェディング場から花嫁を奪って逃避行・・・。まさに、私が求めていたものだ!!」
固く手を握りしめて語るアヤナミ。
「え〜っと、そうなんだ。」
汗がダラダラと流れ落ちる。
ヒュウガは誰かに、助けを求めようとして扉の近くに視線を移して気づいた。
(えっ?ちょっと、待って!!みんな、消えてるんですけどー・・・何これ、俺はどうすれば・・・)
アヤナミと二人っきりで異常な雰囲気が充満した中で考えていたヒュウガを止めたのはアヤナミだった。
「仕方ない。さらに、詳しく教えてやろう。」
地獄はここから、始まった。