ギャグ
□勝負
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「今回のテストのトップは、テイト=クラインです。」
テストが返却された中で一人、怒りに震える者がいた。
チャイムが鳴り休み時間に入った。
テイトが席を立とうとすると、目の前に誰かが立ちふさがった。
シュリ=オークである。
「・・・。テイト=クライン!!勝負だ!!」
シュリはそう言って、人差し指をテイトの顔に突きつけた。
「・・・。突然、勝負って何だよ?」
テイトは呆れつつも、シュリが邪魔で移動できないため応えてやった。
「お前に・・・僕のすごいところを見せつけてやる!!」
「・・・で、何の勝負をするんだ?」
面倒くさいと思いつつも、適当に合わせてやった。
「そうだ!!チェスだ!!チェスで勝負だ!!」
「チェス?チェスって何だ?」
「お前、チェスも知らないのか。まぁ、いい。チェスで勝負だ、わかったな!」
強引に決めるシュリ。
「俺、チェスわかんないからパス。」
冷たく言うテイト。
「お前、僕に負けるのが怖いんだな?まぁ、小学生みたいなお前が僕に勝てるわけないからな。仕方ないな。」
小学生と言う言葉に反応するテイト。
「ミカゲー!!」
大声で呼ばれて、びっくりするミカゲ。
「何だよ。テイト、どうした?って・・・すごい顔してんな。」
「ミカゲ、チェスのルールを教えろ!!シュリ!!30分後に勝負だ!!」
テイトはミカゲを引きずって教室を出て行った。
《30分後》
テイトとシュリのチェスの勝負が始まった。
「そっ、そんな?!僕が負けるなんて・・・。」
圧倒的勝利を収めたテイト。
「ふんっ。俺の勝ちだな、シュリ!!誰が、小学生だって?」
・・・。
シュリが俯いたので、テイトはやりすぎたか?と少し焦ったが・・・
「つ、次は必ず勝つからなー!!」
シュリは、捨てゼリフを吐いて去って行った。
「シュリ!!待て!!小学生って言ったの取り消せー!!」
テイトが叫んだ時には、シュリは、もう遠いところだった。
*END*