Beautiful T
□drizzling
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だいたいボクは
決まった時間に目が覚めて
キミの肩が冷えているのを確認する
それから
自分が今どこにいるのか考えて
ベッドから手が届く窓のカーテンを
少し開けて
必ず外の色を見る
ここの真夜中は
いつも蒼くて
音もあんまりないから
雨が降れば
その雨がどんな降り方をしてるのか
そんな事もわかる
ボクがいるこの場所は
あの時より少しだけ自由で
こうやって
大切なキミと眠れる日を送っている
少しカラダを起こせば
窓から隣の建物が見えて
古い石の壁に
雨が当たりはじめたから
明日は一日中
低い空の下で過ごすはず
また 傘をさして
地下鉄まで急いで歩く
そんなことを考えながら
ボクはキミの肩に毛布を掛けて
じっと聴いてる
海のない街で
波の音に似た
静かに降る真夜中の雨の音
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