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□黄金週間の1日
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「かんぱーいっ!」

陽気で賑やかな空気に、目前に並ぶ色とりどりの豪華な食事。
歓声すら響かせるその場所で、しかし神田のテンションは下がる一方だった。

「・・・」

(何でこんなことに・・・)

誰にともなく喉まで出掛かった言葉は

「呑んでるかぁ、ユウちゃん?」

宴会気分の兎、もとい、ラビによって封じられた。
何故こんな状況になっているかとゆうと、時を遡ること一週間前。



――――――



神田の通う高校で、一際声を張り上げる生徒がいた。

「ユウ!!今週の日曜空いてるさぁ?」
「そんな大声出さなくても聞こえてる!それにファーストネームで呼ぶな!刻むぞ!!」

殺気を放ちながら竹刀をラビに向け、考えることもなく

「空いてねぇよ」

即答した。
今週の日曜とはつまり、ゴールデンウィークということだ。
恋仲の男女が楽しむイベント、と言ったところで過言ではないその数日。
当然神田も、最近恋仲となったアレンと共に過ごすくらいの計画は立てていた。
ラビには悪いが、付き合っている暇はない。
神田の返答を聞いたラビは一瞬ニヤリと笑い

「そうかぁ・・・いや、いいんさよ別に。リナリーが無事入学出来たからコムイがお祝いパーティしたいって話が出ただけだし」

だからユウちゃんも参加してほしかったんだけど、と呟いた。
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