parallel
□新入生歓迎祭
1ﾍﾟｰｼﾞ/11ﾍﾟｰｼﾞ
高校に入学して、早１ヶ月。
初夏の暖かい日差しの中で行われる、新入生歓迎祭で校内は賑やかな雰囲気が漂っていた。
あるクラスは教室を使ってのフリーマーケット、あるクラスは中庭でフランクフルトを焼いたりしている。
普段は授業に勤しんでいる上級生は、数少ないイベントを楽しんでいた。
「あっ！見てアレン君。このクラス、お店やってるわ」
「うわぁ！色んな物がありますね！」
もちろん、今年新入生として入学したアレンとリナリーも、入学後初イベントという事で年相応にはしゃいでいた。
教室の前を通る度、クラス毎の個性豊かな催し物に２人は目を輝かせながら立ち止まった。
「ねぇアレン君。色々回ったし、そろそろ休憩しない？」
「そうですね！休憩した後は・・・あっ、これを見に行きませんか？」
風が吹き抜ける中庭のベンチに座り、今日１日のプログラムが記載されている冊子を読んでいるアレン。
そんな中、アレンの目に止まったのは―――
『部活在籍メンバーによる部活紹介』
―――