N o v e l -long-

□キューピッド キャップ -とんでもないきっかけで-
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最初はショックで暫く何も考えられなかった。
咄嗟におやつの器を扉前に置いてきた判断は、私の嫉妬がそうさせた。
焦れ、馬鹿ども。特にサンジ君。

…それでもって、追いかけてきてくれないかという強い期待。
きっとあいつなら、器に気づいた瞬間飛んで来るはず。





少し落ち着いたら、段々、段々と怒りが込み上げてきた。


私はおやつの前、ルフィに宣戦布告を。


『おれもサンジが好きだ!』


…された気がした。


「だからって…」

いきなりセックスに持ち込むってなんなのよおお!!!
どんだけ大胆なの!行動型なの!直感型なの!
考えないにもほどがあるでしょっ!!サンジ君は、男なのよ!?

負けてらんないと、意気込んでキッチンへ向かったのにもう負けた気分。

「何よ」

大体なんで、私がサンジ君を好きって言ってから行動に出んのよ。
行動に移すなら、もっと前に移してなさいってのよ!

「…ライバル出現に焦ったのかしら。」

だとしら、子どもみたい。

「いや、あいつは子どもだったわよね…」

大体、サンジ君もサンジ君だわ。

「…何、黙ってキスされてんのよ…」

この際、サンジ君の身体がゴムの腕でぐるぐる巻きにされてたってところは無視しておこう。
あの二人、どっちもに八つ当たんないと気がすまない。
なんで何がなんでも振りほどかなかったの。

「あんた、女好きじゃなかったのかって…」

女ならどんなやつが相手だって勝てるわ。
でも、でも…

「ルフィがライバルだなんて…」

あ、今度は泣きたくなってきた。
てゆうか、サンジ君遅い!
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