N o v e l -long-

□First Love -真実-
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何で、何で気づかなかったの!?

気づかなかった、気づかなかった!

お風呂上りでロビンからはコロンの匂いが消えてたんだ!

だからすぐに気づけなかった!

いつから!?

いつから、あの二人――っ!


「ロビンッ!!」

「…どうしたの?」

バタンと大きな音を立てて扉を乱暴に開ける。
息が上がって、興奮状態を抑えられない。
気づかなかったの、二人がそういう関係だって。

「今日は船番だったわよね!?」

確信はない、それでも香りが移るほど密着した事は確かで…!

「サンジ君は、いつ戻ってきたの!?」

どうか勘違いであってほしい。

「…大分早めに。」

何もかも、見透かした顔。
突然の問い詰めにだって全く動じない。
私が何を言っているのか、理解してる顔。
握る拳に、更に力が入る。

「あんたたちは…っいつから!」

「…ナミちゃんよりも、前かしら」

「……!」

信じられなかった。
まさか、私よりも前だったなんて。
絶句した私に彼女からのかけてくる言葉はない。
搾り出すように、声を、

「ひとつ…聞いてもいい」

「何かしら」

残されたひとつの希望に、すがる気持ちだった。

「…サンジ君は、自らロビンを、」

「…求めてくるわ?」

「!」

瞬間、私は女部屋を飛び出していた。
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