N o v e l -short-
□Happy Happy Valentine
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２月１４日
それは、男にとっては人生最大のイベントと言ってもいいくらいだ。
貰ったチョコの数だけで男のプライドがズタズタにもなり、
逆に誇りになったりもする。
朝から一日そわそわするものだ。
本命のレディから貰えりゃ万々歳だが、人生そんなに甘くない。
貰えても義理だなんて可能性もあるし、というか、大体そうだったり…するよな…。
本命ってのは貰えりゃ気づくものだろ普通。
人一倍気合の入ったチョコ、それが本命チョコだ。
だから俺は！人一倍気合の入ったチョコをナミさんのために作る！！！！
「うおおおおおおお！」
野郎にチョコは気持ち悪ィので、チョコクッキーにしといた。
「ナミさーーん！！本日のおやつ、“聖なる日には 貴女の熱で溶かしてｖ”ができたよ〜！」
「わあ！すごーい！これチョコ！？芸術品みたい！」
うんうん、タイトルはスルーか。
「クソ気合入れて作ったんだよ〜ｖナミさんが本命だからさ！」
「ああ、そっか今日はバレンタインだものね。ありがとｖ早くロビンにも渡してきたら？」
「はーい！」
………。
……、……終わった…。
俺のバレンタインは終わった。
めちゃめちゃ普通にいつも通りに会話して終わった。
ナミさんのスルー技術すげえ。
本命だって言ったんだけどな〜ロビンちゃんのとは違うんだけどな〜
もう３時だもんな…俺は貰えねえかあ…。
「サンジーー！！俺にもおやつーー！！」
「うるせえ！」
とりあえず、運ぶか。
はあ。