□ゲームをしよう
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『ヒマ…………』
月の寮にはそんな言葉が溢れていた。
もちろん…彼でさえも。
「……暇だね……」
「かなめー…さっきから何度同じことを言うつもり？」
「…何度…ね…。仕方ないよ一条。暇なんだから」
「う゛…っ」
まさかあの枢からそんなことを聞くなんて…！！
これは何かある…
これは僕達の身に絶対何かが……！！！
――月の寮ロビー――
「暇だぁ――…ヒマヒマヒマヒマひっま――！！」
「煩いぞ英、さっきから」
「暁の言うとおりよ。そんな風に騒がれたらこっちが迷惑だわ」
「なんだよっ二人して！お前たちは暇じゃないのか？！」
「……まぁ…そう言われると…、否定はしないが…」
「…えぇ…確かに…」
「そうだろ？！こんな状態じゃいくら天才美少年と言われている僕だって……」
ﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞ……
「……ん……？」
「…なにかしら？…地響き…？」
ﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞダダ…
バンッ！！！
「みんな――！！」
ビクッ！！
「いっ…一条！？」
「副寮長！？」
「拓麻さま…！？」
「藍堂、架院、瑠佳ー！」
「ち、ちょっと落ち着いてください！……一体何がどうしたんですか……」
「架院…それが……」
「暇だから……？」
「…うん…。
だってこんなにも暇なんておかしいと思わない？…いつも何かと忙しくて、暇さえあれば優姫ちゃんのこと考えてるあの、あの！枢さえ暇だなんて呟くんだよ…？
これは絶対何かが起こると思って…」
「枢様が…」
