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□blue sky
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私には幼馴染がいる。
容姿端麗、成績優秀、おまけに文武両道な完璧優等生なお嬢様。
コレが私の幼馴染「水原流衣」
そんな彼女が私を夜学校の屋上に呼び出した。
「恋」の相談とか「男子」のこと?それとも「転校」するとか!?・・・なら母さんが教えてくれるはず・・・なんてあほの思考の中彼女が放った一言は私の思考の上空斜め45度を飛び去っていった。
「死にたいの。」・・・と。

最初は確かに驚いた。
でも私の幼馴染の顔は本気であった。
理由はわからない。・・・何か重要な何かが引っかかっていて・・・
「やよい。」
「Σぬわぉっ!?」
頭を抱えて考えていると不意に話しかけられ面食らってしまった。
「私ね、ずっと耐えてたの・・・でもね。もうムリ・・・ムリなのぉ・・・」
ひざから崩れ落ち泣き出した流衣にさらに驚いてしまった。
泣き出した流衣を慰めながら私は言った。
「私はね。止める気も、起こる気も無い。」流衣は驚いたように顔を上げた。
「だけど、これだけは忘れないで欲しいの」
私は別に流衣が何をしてたって何もいいはしない。
でも、このまま死んだら流衣が浮ばれない気がして。
「・・・流衣。時には空を見上げるの。」
「空?」
「うん。空。この広い大空を。」
私は幼い頃から空を見上げるのが好きだった。
空は私の何もかもを知ってるような気がして。
「別にお天気じゃなくたっていいの。空を見て、キレイだなって思えばいいの。」
流衣は一瞬悲しそうな顔をしたがすぐ笑って言った。
「分かった。ありがとね。やよい・・・」
その笑顔が痛々しくて、私はうつむいた。
その直後

カシャン
「流衣・・・。」
「ごめんねやよい・・・」
流衣は柵の外に降り立っていった。
「やよい。・・・やよいのいってた通りね。」
「へ?」
「空はいつもキレイ。いつでも。いつまでも・・・」
次の瞬間流衣は私の視界から消えた。
私に最期の最高の笑顔を残して。

ぐしゃっ
数秒後聞こえた水っぽい音で私は全てを知った。
流衣の最期の言葉のイミを。
流衣は己の死を以て私にその言葉のイミを伝えたのだ。
私は柵に近寄るとすでに華となった流衣にいった。
「流衣!・・・ゴメンね。全部分かったから・・・!!だから・・・ゴメンね?」

ぐしゃっ

        fin・・・・・?
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