倉庫

□仮装でパニック!?
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ハロウィーン当日、日吉は鞄に沢山のお菓子を詰め込み勝ち誇った笑みを浮かべた。

本当ならこんな行事に参加したくない。

けど去年は何の用意もせずに部活に行ったところ、向日さんと芥川さんに襲撃された苦い思い出がある。

今年は反省を活かして悪戯されてやるものかといきこんでいた。


つい数時間前までは。



「なんだこれ…」


部室に訪れた日吉の前には想像もしてなかった光景が広がっていた。

薄暗くしてある部屋の中はもはや何の部室か分からない。


「おう、日吉遅かったな」


奇妙な格好をした跡部さんが目の前にいた。
似合いすぎて違和感がない。


「あ、おはようございます?」

「何で疑問形なんだよ」

「いや、余りにも衝撃的すぎて…」


よく見ると他の部員もいるようでそれぞれ好き勝手やっているようだった。
なんだか夢でも見ているような気分になってきた。

眩暈がしてきて近くのソファに座るとゾロゾロと他の人たちが集まってきた。


「ひーよー」

「やっと来たんやな」

「覚悟は出来てるな」


にやりと悪いことを考えていますとでも言いたげな笑顔を向けてくる。

嫌な予感しかしない。


「な、何ですか?」

「何って決まってんだろ」


『trick and treat』


声を合わせて言われて一瞬何を言われているのか分からなかった。


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