遊戯王GX ~超越者の奔放戦記~
□第4話 ブルー女子寮前での決戦
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「キモイぞ、翔…」
「えへへへ、そうッスかぁ〜♪」
「…………ウゼェ……なんかあったのか、翔?」
「えへへ、わかるんスか?うふふふ、ボクだけ幸せで悪いっス。えへへへへ……♪」
「………(今すぐ、コイツをカッ消してぇ!!)
……あぁ、お幸せにな……」
溢れそうな怒りを内心で抑え、ササッと翔から離れて行った。
ミナトはアレ以降翔には近付くことなく、十代に振り回されながらも授業を受けた。
「さて、終わりだ! 終わり!!」
「あぁ……って、なんだ?」
ミナトが着替え終わり、最後に靴を履き換えようとした時、靴の上に乗っている見覚えのない手紙に気づく。
「……恐怖の手紙か?」
そう言って裏を見ると、《天上院明日香》と書かれていた。
「……は?」
【………恋文、ですね……】
「(何を怒っている、セイバー……?)」
いきなり現れたセイバーの纏う黒いオーラに少々たじろぎながらも手紙を開けようとする。
「何やってんだ、ミナト。 先に行っちまうぜ?」
「あぁ、先に行ってろ。 直ぐに追いかける。」
そう言って風のように出ていく十代を見送ると、手紙を読みながら歩きだした。
【…………手紙にキスマークとは中々やりますね……】
「(無視)……」
ミナトはセイバーが隣でぶつぶつ言っているのを完全に無視し、手紙を読み終えたのか紙をたたみ封筒に戻す。
【で、どういう内容だったのです!!?】
「ん、あぁ今夜デートのお誘いかな?」
【な、ななななn……何ですとぉ!!】
「ちょっと口調がおかしいぞ?」
セイバーが大声をあげるがミナトは慣れているのか、たいして気にもせず冷静に答える。
【なぜそんなに落ち着いているのですか!?あの方に夜b――「というか、これ偽物だから」――……え?】
ミナトはそう言って手紙をひらひらと振る。
「明日香の字はこんなに汚くはないし、性格上こんなキスマークなんて残さないだろ……?」
【…………なるほど】
セイバーの微妙に納得がいってない顔にミナトは溜息を吐く。
「ま、本人に聞くのが手っ取り早い」