遊戯王GX ~超越者の奔放戦記~
□第8話 退学をかけた制裁タッグデュエル! パートナーは一体誰だ!?
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― 制裁デュエル当日、デュエル会場
制裁デュエルの当日、今日までに色々あった。
亮と十代がデュエルした翌日に、隼人の親父さんが来て隼人を連れ帰ろうと現れた。
当然十代達は引きとめ、色々と工作して何とか隼人と親父さんとデュエルさせて決める事にした。
結果としては隼人の負けだったが、最後まで諦めない隼人の心の強さや変わり様に、隼人の気持ちを理解してくれたのか此処に残る事を許してくれた。
その後は何を血迷ったのか、突然ミナトに勝負を挑み攻撃を仕掛けてきた。
ミナトは何処からか出した真剣を抜き襲いかかってきた親父さんに驚くも、ヒョイと避け鞘を拾うと親父さんの腹に牙突を打ち込みブッ倒した。
意識を取り戻した親父さんに気に入られ、何本も焼酎を何本も貰ったが、大っぴらには飲めないので押し入れの中に眠って貰っている。
実はそれを飲みにちょくちょくと校長殿が俺に部屋に何度か来ることも……
それはさておき、会場は今日呼ばれる決闘者のデュエルを見ようと、アカデミアの殆どの生徒が集まっていた。
その中心では今回の騒動の核である内の二人、十代と翔がかつて決闘者王国で伝説と呼ばれる決闘者の武藤遊戯と城乃内克也を苦しめた?迷宮兄弟とデュエルしている。
今は既に終盤で、迷宮兄弟の場には戦闘では破壊されない攻撃力3800を誇る《ダーク・ガーディアン》
しかし、場のテンぺスターとユーフォロイドを《パワー・ボンド》により融合、攻撃力8000の《ユーフォロイド・ファイター》を召喚し、見事勝利を治めた。
まさかの逆転劇に会場中から勝者である二人に拍手が送られる。
「お見事、乗り越えたな二人とも。」
「えぇ、ホント見ていてハラハラしたけどね」
「よかった、コレで二人は学園に残れる」
「強力なライバルが残るのに嬉しいの?」
「キミはどうなんだい?」
「私の所為で二人が退学になったら目覚めが悪いだけよ」
別に閉鎖寮に入ったのは十代達やミナト個人の意志であり、明日香は関係なく、攫われた被害者であって関係は無いのだが。
「それと、そういう言い方をしたら、ミナトは退学してもいいって聞こえるわよ?」
「ほぉ、そうなのか?」
「ち、違う! 言葉が悪かった、すまない!」
黒い笑みを見せるミナトに慌てて謝る三沢、仕方ないと言った顔で黒いモノを抑えると思い出したように三沢へ問いかける。
「まぁいいが三沢、お前何時からいたんだ?」
「最初からだ!!」
素朴な疑問に思いっきり返す三沢、ミナトは華麗にスルーし立ち上がった。
「さて、俺もちゃっちゃと倒してきますかね。」
「ちょっと、ミナト!? 貴方のパートナーは誰なの?」
「さぁ〜誰かなぁ〜?」
そう、いまだに誰と組むかを教えられていない明日香の当然の問い掛けに、ミナトは笑みを深くしてゆっくりとリングに向かった。
中央リングに出る廊下を歩いていると、出口付近に壁に凭れ掛かっている男の姿が有った。
「待たせたな。」
「フン……」
「ま! 今回はよろしく頼むぜ、相棒!!」
ニカッと効果音の出そうな笑みを浮かべ、男の背を叩くと二人はリングに向かった。