遊戯王GX ~超越者の奔放戦記~
□第6話 闇との邂逅、明かされる真のデッキ?
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??? Side
今年の入学生に厄介な奴が現れたものだ……
――“陸奥 ミナト”
“遊城 十代”に並び、レッドの生徒でありながらいまだ負けを知らず、奴とデュエルした者は何処か変わってしまう。
危険だ、この上なく……
普段はふざけた態度は目立つがその心向きは真直ぐで、あらゆる人を惹き付けてしまう。
それ以上に気になるのは報告にあった奴が使うカード、そのほとんどは未知のカード――
コレが奴等のお気に入りか……
奴には念入りに我が最も信頼する部下の監察下にある、もし我が願望を邪魔するようなら……
しかし、鮫島にKCの社長……なぜこれほどの者達が肩入れする?
――ならば、一度試してみるか……
結論をつけると、電話を取り一人の男の元に繋げる。
「アムナエルか、私だ………お前に指令を与える……――――、だ。分かったか?」
「……了解しました……では、タイタンと言う男を当ててみる事に……」
「うむ、では頼んだぞ……」
そう伝え電話を切る。
タイタン、か……千年パズルを持つという闇のデュエリスト……
アヤツならばあて馬程度には丁度良いだろう……
奴には“ある場所”で戦わせるように仕向けてある。
例え勝とうが負けようが、私には何の問題も……ない………
Side Out
― レッド寮、自室
ミナトは机にカードを並べ、デッキ調整をしていた。
その顔は真剣なもので、アカデミアに来てから初めて見せるものだった。
「やはり、これが良いか……」
ミナトはその言葉を切れ目に、集中を解くとカードを纏めホルスターに戻す。
「お疲れ様です、ミナト」
「ライダー、いつ出てきたんだ?」
「つい先程です、どうぞ」
差し出された紅茶を受け取ると一口飲む。
「うん、相変わらずライダーの入れる紅茶は美味い」
ミナトの言葉を聞き嬉しそうに頬を緩ませる。
「ありがとうございます♪」