遊戯王GX ~超越者の奔放戦記~

□第2話 最初の出会いとレッド寮
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― デュエルアカデミア


 入学式が終わり、ミナトは十代、翔と共にアカデミア内を探索していた。


「翔……お前の名字って丸藤なのか?」

「うん。 それがどうしたんスか、ミナト君?」


 ミナトは何も言わず翔の顔を見る。

 島に着いてすぐに現れた十代に紹介されたのは、試験の時十代の隣にいた水色の髪の少年“丸藤 翔”だった。


「(う〜ん、亮の弟なのか……まぁどちらにしてもいずれわかるか)」


 何も言わず見据えてくるミナト、その視線にたじろぐ翔。


 その後も特に内容もない話をしながら歩いていると、十代が走り出しその先には大きなデュエル上に出た。

 その部屋の中心には大きな最新式のデュエルリングが設置されている。

 それを見たらまっさきに騒ぎ出すものがこちらには居た。


「おぉ〜スッゲェ! なぁなぁミナト、ここでデュエルしようぜ!? 約束しただろ!!」

「そうだな」

「じゃあやろうぜ!」

「はいはい……」


 約束だしな、そう考えてミナトは十代とリングに向かった。

 二人がリングに上がろうとした時だ、


「何だ、お前達は! ここはオベリスク・ブルー専用リングだぞ!!」


 後ろからなんとも言えない、高飛車な声がかかった。


「なんだよ、別に使ってもいいじゃねぇかよ!?」

「………」

「駄目だ、駄目だ! ここはお前等のようなドロップアウト・ボーイが使って良いリングではない。」

「なんだよ、ケチだな〜」

「ちょっとアニキ……行こう?」


十代はジタバタと暴れるが、翔が腕を引っ張り帰ろうとする。


「実力もない奴ほどよく吠えると言うが……」

「なんだと! 貴様ぁ!?」

「み、ミナト!?」


 ミナトは前に出て挑発する、その声に含まれる感情に十代はさっきまでのミナトとは違うものを感じた。


「頭も弱ければ、耳も悪いみたいだな……
まぁ、お前に出来るのは精々ほんの少し強い奴に腰を低くして機嫌取りするくらいだろ?」

「な、なにぃ!!?」


 ミナトの言葉に腹をたて、顔を真っ赤にしながら叫ぶ。


「お前ら、何を騒いでいる!!」

「「万丈目さん!!」」


ブルー二人の後ろには鶏の様な髪型をしたブルーの生徒“万丈目準”がこちらに歩いてきた。








 
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