11/04の日記

12:21
涙と鼻水無しには読み終えられない作品(マンガ)
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 最初の数話分無料で読めるキャンペーンで、その続きの有料分も読み始めた電子書籍版コミック『千年万年りんごの子』(作者:田中相)。


 月額料金分で補充されるポイントで少しずつ読み進めるつもりだったけど(他にも、『宇宙兄弟』とか、不定期に並行して購読している作品もあるし、で一段階上の月額コースに変更したけど)。

 それじゃまどろっこしいというか、続きがすごく気になる展開で待てなくて、電子版で分割された全26話のうち、未読が10話ほどの段階で、それくらいなら追加ポイントを購入して一気に読んじゃえ! と。一気に全話を読み終えたけど。


 番外編を含む最後の方の(電子版での分割での)2〜3話は、自然と流れ出る涙無くしては読めなかった。

 涙だけでなく、それにつられて出てくる鼻水をかみながらで、開けたばかりの箱ティッシュがこれで半分くらいに減るんじゃないかと思うほど、あとからあとから大人気なくもとめどなく溢れてきてしょうがなかった。

 それくらい心揺さぶられる作品で、購読して良かった!



 ……まぁ、読み始めたきっかけは無料キャンペーンの一覧に作品が紹介されていたことだけど。
 それだけでは無料といえども読まない作品もあるし。

 この作品の主人公の境遇が、捨て子で、そのことを子供の頃から本人にも周囲にも隠されずに、捨てられていた寺の子供として育てられたというのが、自分の持ちキャラ(元PBM作品のPC=パッセンジャー・キャラクター=プレイヤー・キャラクター)の七偲(しちし)と似ているなぁと思って(七偲の場合は、神社の前で拾われて神社の家の子として育てられたという設定で)、興味を持ったから、というのもある。


 作品を読み終えた後、七偲の場合は現実路線を越えたキャラだし、それでも子供時代には子供心に色々思うところもあっただろうけど、『千年万年りんごの子』の主人公の番外編エピソードのようには「素直」にはなり切れなかっただろうなぁ、とか。

 でもあんな感じのエピソードがあったらあったで、それもありでいいかも? とか、ちょっと想像したりもした(*^^*ゞ。



 物語だけでなく、絵柄も物語に合っていて、私としては好みの範囲(結構幅広いとも言えるし、一方では狭くもあるとも言える……ようは気まぐれで気分次第)に入る。

 息の詰まるような重苦しい展開にあっても、その可愛らしいとも言える、温かみのある素朴な絵柄に、一瞬にして救われる場面もあるし、かえってその絵柄で事態の深刻さや、怖さ、残酷さの場面を際立たせてもいる。

 不思議な味わいのある絵柄。


 とにかく、主人公の雪之丞(ゆきのじょう)(入り婿)の奥さんで、もう一人の主人公とも言える朝日(あさひ)さんが、素朴で、ほんわかとした雰囲気を持っていながらも、健気で芯の強さを持っている魅力的な人で、その朝日さんの魅力にだんだんと惹(ひ)かれていく主人公・雪之丞の心の動きが微笑ましく。

 それだけに物語の悲しくも残酷な真相に近づき、「結末」に向かう展開から目が離せなくなる作品。


 ジャンルとしては、広い意味でのファンタジーで、伝奇ミステリー(?)のテイストになるのだろうだけど。

 たぶん、テーマ的には「夫婦愛」や「夫婦の絆」(もう少し広くは家族愛、郷土愛)を育んだり確認する物語で、純粋なる「ラブストーリー」。


 (ノ)ω(ヾ)もにゅもにゅ

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