†短編†
□花園
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薔薇色の花園は、誰も出入りをしなかった。
その扉は薔薇のツルで、固く閉ざされていた。
中には一人の少女が住んでいると、誰かが言った。
信じる者も信じない者も、決してその扉を開けて、真実を確認しようとしなかった。
扉に巻きつくツルの棘が、入ることを躊躇わせる。
生々しい薔薇の深紅の花びら。
一度も枯れたことがない。
何を伝えたいのか
何を求めているのか
空間を全て深紅で染め上げ
知られたくない真実を
隠し続ける
今日も一人の少女は
花園で朝を迎えるのでしょうか
‡次反省です〈´д´*〉‡