Shortなお話
□みんなでデパートへゴー
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「……………よし、スコール、先に出てくれ。後で高速道路にのるからな。」
「何でこんなに遠いんだ…………。(汗)」
全員が乗りこんだのを確認した運転手組は、手で合図をしながら車を出した。
スコール側
「楽しみだね、ティナ。」
「そうだね。」
ティナの膝の上をちゃっかりゲットしていたルーネスはとても嬉しそうにティナに笑いかけた。
「レディー、ゴーッス」
ティーダはもうノリノリである。
すると運転席のほうから、ふわぁ、という欠伸が聞こえてきた。
「スコール、眠いのか?」
「ああ、少し眠いだけだ。心配するな。」
目をこすりながら運転するスコールに不安を覚えたが、大丈夫だろうと気にしないことにしたウォーリアは、後ろにいるクラウド達の車を見た。
「クラウドなら大丈夫だろう。」
一方クラウド側は………。
「だ、大丈夫かクラウド!?」
「だ、大丈夫だ………、うえっぷ。」
そう、忘れてはならない。彼は乗り物が苦手という事を。
「こういうのは運転手が一番酔いにくいんだよ。実際にバイクに乗っていても酔うこと無かったしな。うえっぷ。」
「駄目だ!!(汗)次のサービスエリアで誰かと交代したほうが良い!!」
「そうだよ!僕だって運転できるし………!」
「問題無い、うえっぷ。」
「「問題ありすぎだよ(汗)」」
フリオニールとセシルがあたふたと騒いでいると、突然セシルの膝から声がした。
「せしるぅ〜〜、なんかくるまがぐねぐねうごいてきもちわるっ、うえぇぇぇぇ〜〜〜〜」
そう、セシルの膝の上に座っていたジタンだった。
「じ、ジタン!?大丈夫かい!?」
「ぎ、ぎもぢわるい……………。」
ジタン、脱落。
「クラウド!とりあえず近くのサービスエリアに止まってくれ!!」
「うえっぷ、分かった。」
フリオニールはジタンにビニール袋を渡し、クラウドの携帯でスコール側の車に連絡をいれた。
その頃、スコール側の車もある意味でピンチだった。
「ぐうぅぅぅ、があぁぁぁ。」
「ZZZ…………。」
「僕がティナを守るって…………、何度言ったらわかる……んだ……………。」
クラウドが運転する車よりかは幾らかマシだが、睡魔に負けたティーダ、ティナ、ルーネスが寝てしまったのである。
周りが寝てしまったために、元々眠そうだったスコールは、今にも爆睡する勢いで舟をこいでいる。
居眠り運転防止のためにある道路の段差が、せめてもの救いである。
しかし、この段差はどの道路にもある訳ではなく、非常に危険な状態だ。
すると突然、スコールの携帯が鳴った。
「悪い、でられないからあんたがでてくれ。」
ウォーリアは頷くと携帯を受けとり、通話ボタンを押した。
「もしもし。」
『ウォーリアなのか!?』
その電話は後ろの車両にいるフリオニールからだった。
「フリオニールか、どうした?」
『スコールに伝えてくれ!!次のサービスエリアで一度休憩を取ると!!』
「まだ出発したばかりだぞ、なぜだ?」
『いいから頼む!ピンチなんだよ!!』
「??分かった、伝えよう。」
『頼むぞ!!』
確かにこちらもピンチだ、これは調度良かったかもしれない。
「スコール、電話でフリオニールから連絡があってな、さーびすえりあという所に止まってほしいらしい。」
「ん??ああ分かった。」
寝ぼけぎみのスコールはカクンと頷き、見えてきたサービスエリアの標識を曲がった。
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