何でも辞典

【あ】 7件

【愛 (あい)】
恋よりも深く、強い感情。

対象は異性のみに限らず、肉親や愛玩動物、自然に至るまで、この世に生きとし生けるすべてのものや、生きてすらいないモノまで、とても広い。

人に対する感情は強く、深く、温かく、そして時に浅ましい。
特に女性はそれに弱い。


愛とは、終わりのないもの。
終りが来るのは、おそらく、この世界自体が終わるとき。

愛は、受け継がれていくもので、男女が愛し合い子が生まれる。その子は父母の自分への惜しみない愛を知って育つ。その子が大人になったとき、愛する人を見つけ、その人と愛を育み、子が生まれる。連鎖のようなものじゃないだろうか。

人が死んでも、その人に教えられた愛を知っている人が生きて、誰かを愛する。

愛とは、限りなきもの。


【葵 (あおい)】

草花の名。




紫式部著、「源氏物語」の登場人物であり、
主人公、光源氏の最初の妻である。

彼女は光源氏の嫡男である息子、夕霧を出産したのち、
夫光源氏の愛人、六条御息所の生き霊によって死ぬ。

葵の上は光源氏の親友、左大臣の息子、頭中将の妹。

姉さん女房で、結婚当初、父帝の妃、藤壺に恋慕していた光源氏とはうまくいっていなかった。


夕霧が生まれる時になって、光源氏と打ち解けたが、
陣痛が襲ってきたときに彼女に嫉妬した六条御息所の生き霊に祟られ、体を乗っ取られる。


【明石 (あかし)】


兵庫県にある地名。
日本の標準時の基準となっている。


紫式部著、「源氏物語」の巻名のひとつ。
第十三巻で、源氏二十七〜八歳。
巻名の由来は地名から。

須磨にいた源氏が夢に現れた亡父・桐壷院のお告げで明石に移ってから、明石の君との結婚、帰京するまでが描かれている。


【明石の君 (あかしのきみ)】


明石とは、日本の地名。
兵庫県明石市は、日本の標準時を決める。




紫式部著、「源氏物語」の中の登場人物。
源氏の妻の一人であり、のちに中宮となる明石の姫君の実母である。


源氏が都を追われて須磨に退去したおり、
父の明石の入道に請われた源氏が、彼女を妻の一人として娶った。


源氏が京に戻った後に一女、明石の姫君を出産。

のちに姫君と共に京へ上り、源氏の屋敷、六条院の冬御殿へ移った。


源氏からの提案で、姫君の行く末を考えて、源氏の正妻である紫の上の養女とし、娘を手放した。


姫君が入内したのちも、六条院で暮らす。


【明石の中宮 (あかしのちゅうぐう)】

紫式部著、「源氏物語」の中の登場人物で、
主人公・光源氏と妻のひとりである明石の君の娘である。

まだ幼い時に母とともに明石から京に上り、
後に源氏の正妻・紫の上の養女となり、
以後養母である紫の上とともに生活する。


彼女が八歳の元旦、
実母明石の上からの文に返歌をした。


十一歳の時、父・源氏の異母兄である朱雀院の東宮に女御として入内。

その折、養母の紫の上は、
実母である明石の君を気遣い、姫君の後見に推した。


宮中から紫の上が退出し、入れ替わりで宮中に入った明石の君と、
約八年ぶりの母子の対面を果たした。



明石の女御となった彼女は、後に中宮として立后、
即位した今上との間に、
東宮、女一宮、匂宮を授かる。


女一宮と匂宮は、養母・紫の上によって育てられることとなり、
匂宮は言わずと知れた本作の第三部の主人公・薫の好敵手である。


【明里 (あけさと)】

江戸時代末期の女性。

京都・嶋原遊郭の天神(太夫の次席)。

子母澤寛が昭和になって八木為三郎(新選組の屯所の一つとなっていた八木家の子息)から聞いた話を小説にした『新選組遺聞』に登場している。


武家の子女のような上品な女性で、
壬生浪士組・新撰組総長、山南敬助の恋人とされている。


山南が切腹するとき、
彼の控えていた新撰組の屯所の一つである前川家の部屋の格子戸を叩き、
山南が顔を出すと泣き崩れた。

そのうち人が来て明里を連れ去ろうとするが明里は格子を掴んで離れようとせず、
山南は、格子戸を閉めた。


そうして泣きながら去っていく明里を八木為三郎が見ていた、ということだ。

ほどなくして、山南は切腹。



この明里だが、詳しいことはわかっておらず、
子母澤寛の創作した架空の人物では、という意見もある。


【明日 (あした)】
今日の翌日のこと。
人によっては未来とか、未知の世界として認識している人もいるのでは。

明日を知る、ということは難しい。というか、不可能だ。

予知夢、正夢、占いなどを用いて、明日を知ろうとしている人は多い。
しかし、はたして、完全なる明日を知るなんぞ出来るのか。

明日は明るい日。
明るい未来。
希望の象徴なのだと、私は思う。



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