ぶっく
□恋に生きるあナントカ
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「うわー無視されたし。」
「ホント。ムカツクー」
・・・またオレの悪口ですか。
どうぞ勝手に言ってください。
「ほんと、あナントカってヤなやつ」
・・・はいはい。
あーあ、なんで女ってこんなやつらばっかなんだか。
オレの妹みたいに可愛くて素直でムスッとしてればいいのによー。
「はぁ・・・」
あナントカはため息をついた。
「?あナントカどうした?」
一緒に卓球をやっていたSPが、ため息に気が付いたのか、俺に声をかけてきた。
「あーいや、なんでもない」
「そっか」
コイツ、卓球愛だし、すぐ忘れるだろ。
あナントカはそう思い、サーブを出した。
「あ、見てみて!あナントカの妹が卓球部見学にきてるよ!女卓部入部決まってるのあの子だけだよね〜」
お、女子どもが噂してるのは・・・オレの麗しの姫、薔薇!!
やっぱ、おまえは輝いてるのが一番だ・・・。
「お兄ちゃん!・・・」
そういって、薔薇が近づいてきた。