SPIRIT

□第15章 短き休息
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「海月、直哉コレ着てるの見たら大変じゃない?」
「確かに…直哉絶対我慢できなさそう。」

同じビルの中にある店で海月は目に止まったガーターベルトにレッグウォーマーの付いたショーとパンツを見つけた。
早速試着してみる海月であったが、実際このような服を着たことはない。

「海月、やっぱりこういうの似合うね。」
「買うの?」
「うん。」

一通りその店を見て、そのパンツに合う服を選んで会計を済ませる。

「ナツミ、スポーティー系似合うね。」
「ロスの時も私服そんな感じだったよね。」
「うん、結構着てて楽なのが好きかな。」
「ティアは大体可愛い系だよね?」
「スピリトゥスはこういうのが多いんです。」
「なる程…」

海月に続きティア以外の全員が好みの服を選んで会計をする。
しかし、ティアは気に入ったのがあるようだが、見ているだけだった。

「ティア、これ気に入ったの?」
「はい…でも私人間世界のお金持ってないですから…」
「じゃあ、プレゼント。」
「え!?そんなレイン様!!」
「気にしないの。」

スピリトゥスでのお金は持っていたティアだが、
人間世界のお金はスピリトゥスにはない。
もちろんだが、人間世界で換金してくれるようなところもないのである。
その後、海月とティアは強制的に亜理紗とナツミに買ったばかりの服に着替えさせられた。

「次どこ行く?」
「そういえば、靴屋のおじさんどうしてるかな?」
「あぁ…行ってみる?」

以前、汚ギャルたちに殴られたおじさんの事が気になり、センター街へと向かう。
亜理紗馴染みの靴屋の店主であり、亜理紗は大変気に入られていたのだ。

「亜理紗ちゃんたち、久しぶりだね。」

靴屋のおじさんは笑顔で6人を迎えてくれた。
あれからその事件に関わった汚ギャル達は退学となり、
警察も釈放した汚ギャルたちにセンター街への立ち入り禁止を命じていた。
それ以降、大きな問題も起きずノブたちもしょっちゅう渋谷で遊んでいるらしい。
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