SPIRIT

□第7章 戦闘指南
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---人間世界---
その日のHR、結局7組は歌劇をやる事になった…しかもヒロインは海月である…土曜日にたまたま海月の私服を見かけたクラスの女子が、わざわざ原宿に行ってウイッグまで購入し、その後巧以外のクラス満場一致で決定したのだった。
海月は男子生徒という事になっているし、巧は反対しようとしたが、現在海月の恋人である直哉までもがノリノリ状態でもはや止める術などなかったのである。

「直哉、今日先に輝樹たちと行ってて。」
「ちぇ…まぁいいか…後でクラスの女子にミズキの姫姿写メで送ってもらうって約束したから…」
「そんな約束してたのか…」
「聞こえてたし…」
「そりゃミズキには聞こえるだろうなとは思ってたけど…」

海月は劇に使うドレスを巧やクラスメイトの女子達と見に原宿へと向かう事になった。
その時、自分も行くと言った直哉に対して、警視庁の方があるので巧は拒否した…クラスメイトの女子達がなんとなく察知して直哉に後で写メをすると約束していたのだった。
もちろん、歌劇の内容を聞いた輝樹は不貞腐れて機嫌が悪くなってしまった…その内容は、ヒロインの海月を取り合って恋人設定の直哉と婚約者設定の巧が争うからである。
巧と海月が戻ってくる間、捜査本部で3人談話をしていた。
そこへ殿橋警部が直哉達の所へ近づいてくる。

「直哉、ディーヴァ警視総監たちとも相談したんだが…明日から体育祭、学園祭が終わるまでの間、お前達6人に捜査本部の出入りを禁ずる!!」
「え!?」
「学校行事に専念する事も大事だからな…」
「バリエルがおりますので安心してください…」
「そんなケムエル様…私には…」
「バリエル…あなたは今レイン様の守護天使…わかっていますね…」
「はい…」

いきなり殿橋警部から捜査本部への出入りを禁止された…直哉達が最初に捜査本部に加わる時の条件…それは学校には必ず行く事である。
もちろん、学園祭、体育祭などの行事の準備もと考えたディーヴァ警視総監たちの決定であったのだ。
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