SPIRIT

□第6章 新たなる力
2ページ/21ページ

「ここが…」
「そう…樹海の奥地で結界が張ってある為に一般の人は入れない場所…」
「何が起こるかわかりませんから…気をつけて行きましょう。」
「俺達に与えられた試練ってヤツだな。」
「とにかく先へ…」

神殿内には直哉達には想像も絶するような仕掛けが沢山用意されていた。
いきなり地面が抜けたり、その場所を踏むと地面から土の棘が飛び出したりする。

「タイミング見て通り抜けないと串刺しになるな…」
「ここでは私以外運動能力以外の力が使えないようになってるから…急いで最奥部へ…」

幾重ものトラップを通り抜け最奥部のドアの前までたどり着く。
もちろんだが海月以外は全く力を使えない状態だった。

「確かにコレは…ミズキが心配してた危険ってコレなの…」
「これは序の口…一番の危険はこれからよ…」
「これからって…」
「契約する時…失敗すれば最悪死も有り得るから…」

その言葉に4人は息を呑む。

「でも何でミズキ以外力が使えないの?」
「私は精霊を世に生み出した存在…私は彼らの主だから力も使えるけど、皆はあくまでも契約者、ティアは私の守護天使。
だから神殿内では私以外力を使う事ができないの」
「成る程…」
「義和…ガンバレよ。」
「うん。
あのさ…ティアちゃん…」
「何ですか?」
「無事に戻ってきたら俺の話聞いてくれる?」
「いいですよ。」
「じゃあ、行って来るよ。」

義和が決意の表情と共に最奥部の扉に手をかける。
扉のノブの所が黄色に光り、扉が開く…驚きつつも義和が中に入った途端扉は閉まってしまった。
もちろん3人は驚いたが、試練の為なのだろうと直ぐに納得した。

「試練って…どんな感じなんだろう…」
「精霊によって試練の内容も様々だから」
「力を示せってのも」
「精霊によってはある。ただし、私以外は力を使えないから無茶な戦いを挑んでくる精霊はさすがにいないと思うけど…」

一方義和は最奥部の部屋の中央に向かって睨めっこをしていた。
部屋の中は中央にある祭壇以外は何もない。
しかも明らかに異様な雰囲気が漂う祭壇である。
しかし、このまま何もしないとただ時間が過ぎ去るだけなので恐る恐る祭壇に近づいた。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ