SPIRIT

□第3章 新たな出会い
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「始めまして…と申し上げた方が宜しいですな…初代理事長…
いえ、我が一族の創立者…桜姫…
理事長の大久保です。ロス警察の方から事情は伺っています。」
「今はロス警察の特殊部隊に所属しています。
ミズキ・ディーヴァです。この度はご協力感謝致します。
捜査中の事故での怪我の回復に思ったより時間がかかってしまい、このような時期に申し訳ありません。」
「この学校は貴女が転生される前に建てられてから大分変わりました…
迷路のようですから、迷いませんでしたか?」
「いえ、最初分からなかったので体育館にいた生徒さんに案内を頼みました。」
「そうでしたか。クラスに行ったら暫く生徒会長に案内をするように言ってありますので。
女性捜査官であるという話は私以外には伏せてあります。」
「感謝致します。」

そこへ1人の教師が理事長室に入ってくる。

「彼は今日からディーヴァくんの担任となる大野先生です。」
『始めまして、大野徹と申します。古典を担当しております。』
先生はカタコトの英語で挨拶をしてくる。
「僕はハーフですから、日本語も話せます。ミズキ・ディーヴァです。宜しくお願いします。」

担任になるその男性と挨拶を交わし、その後教室へと案内される。
中に入るとクラス中がざわめいた。

「時期はずれだが、日本の文化を学ぶ為にアメリカから留学してきたミズキ・ディーヴァくんだ。
現在16歳だが、既にアメリカで高校2年の終了課程を所持しているのでこのクラスへの編入となった。
ディーヴァくん、挨拶を…」
「始めまして。ミズキ・ディーヴァです、国籍はアメリカですが、日本とアメリカのハーフです。
今回、父の祖国日本の文化を学ぶ為に留学してきました。
短い間ですが、どうぞ宜しくお願いします。」
「席は彼の前になる。殿橋」
「はい。」

(あ、さっきの)

大野先生に呼ばれ、席から立ち上がった少年…それは先ほど海月を職員室まで案内した少年だった…

「それから大久保」
「はい。」
「彼はこの学校の生徒会長兼、学級委員だ。暫くの間彼に案内してもらうといい。」
「ありがとうございます。」

この学校、現在では3年生になると成績ごとにクラス分けをされるらしい。
1組からトップクラスの集まりである7組までに分けられている。
海月が入ったのはトップクラス集団の7組だった。
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