SPIRIT

□第16章 演劇祭
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「巧先輩、モニターの設置終わりました。」
「あぁ、ありがとう。」

正月2日から演劇祭に向けての練習が再開した。
演劇部の後輩たちが手伝いを申し出てくれて、本番に向けて大忙しの日々が始まる。

「直哉とミズキは?」
「メカファラボスの調整中です。」

捜査本部の方もあり、最初は直哉と海月がメカを製作する事になっていたのだが、
あまりの忙しさにスピリトゥスからメカファラボスを持ってきたのであった。

「設計図が意味不明だからあの2人にしか調整出来ないしね…」
「のわ!!!」

その時突然メカファラボスを格納していた格納庫に電流が走り、
直哉と海月が暴走したメカファラボスが飛び出した衝撃で格納庫の外に放り出される。

「わ!!2人とも大丈夫!?」
「いてて…何なのあの怪電波…」

ファラボスはそのうち勝手に停止したが、
格納庫から放り出された2人は体育館の床に投げ出され、思い切り打ってしまったようだった。

「あぁ…ショートしてる修理しなくちゃ…」
「こっちもダメだわ…」
「マジで…」
「怪電波って?」
「あぁ…謎の電波の事。
この子達は普通ただの電波とかじゃこんなにならないから。」

ファラボスは携帯の電波とかで故障したりはしない。
明らかに謎の電波に海月は頭を抱えていた。

「どのくらいで直る?」
「う〜ん完全にショートしてるからスピリトゥスから部品持ってこなくちゃいけないかな。」
「じゃあ、海月と直哉が出ないシーンを中心に練習しよう。」

海月はその後、通信機を使いファラボスの部品を持ってきてもらうと、
急いで修理に取り掛かった。
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