SPIRIT

□第11章 スピリトゥスへ…
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「全く…アモンのヤツ…」
「ミズキ…病み上がりで大丈夫なの?」
「リーンカーネーション以外は身体には影響ないのよ。」
「そうなんだ…」

そして海月が退院し、学校に復帰する事になった。
この日も朝からザドキエルの部下達がティアを襲いに来たが、海月が一撃で追い返した。

「日に日に数が多くなっていくのは気のせいか?」
「皆…大丈夫ですか?」
「絶対ティアちゃんは守ってあげるからね…」
「しかし、向こうも必死だな…」

いい加減しつこいザドキエルの部下たちに項垂れる直哉たちであったが、学校以外では襲われる事がなかったのが救いだと思っていた。

「おはよう…」
「あ、おはよう、巧くん、直哉くん…」
「今日はもう1人いるんだな!!」

校庭でザドキエルの部下たちを追い払った直哉たちは教室へと入った。
そして、直哉たちの後ろで始めてセーラー服に身を通した海月が恥ずかしそうにクラスに入るのを躊躇っているのを見て、直哉が海月の手を掴んで教室の中へと引っ張った。

「「「ミズキくん!!!」」」

クラス全員がそれに対して喜びの声を上げる。

「ティア・バリエル!!神妙にお縄に付け!!」
「全く…しつこい!!あ、ミズキ!!こいつらがまた!!」
「やれやれ…お前達…そのような事をしてタダで済むと思っているのか?」
「れ…レイン様!!!」

その時、2年4組の教室に再び現れたザドキエルの部下を見た義和がティアの手を引っ張って逃げてきた。
海月がその2人に言うと、今までの態度とは打って変わり突然怯えた表情になる。

「アモンに伝えよ!!貴様の勝手ぶり既に聞かせてもらった!!我より貴様の部下共々後日処分を与えるから覚悟しておけとな!!」
「ひぃ!!!!」
「レイン様…お…お許しを!!」
「問答無用!!!貴様らの勝手が堕天使を増やす事になると何度も言った筈!!我の言葉を無視する貴様達への仕置きだ!!タイダルウェーブ!!!!」

海月が怒りからレインの姿にチェンジし、天使たちの背後に空間の裂け目を作り出す。
そして、津波でその天使2人を空間の裂け目へと押し流した。
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