SPIRIT

□第15章 短き休息
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そして、2学期が終わり冬休みへと入る。
海月たちは映画の撮影やら演劇祭の練習やらで休む暇もなく仕事などに追われていた。

「皆、お疲れ様。
君達のおかげでようやく楓が完成したよ。」
「お疲れ様です、監督。」
「打ち上げについてだが、桐生会長から年始パーティーと一緒にと申し出があってね。
その時に一緒にやる事になったから当日また連絡するよ。」

冬休みに入り一週間、ようやく映画の撮影が終了した。
海月たちは未だマスコミに追われ続けている為、相変わらず巧の家に泊まりこんでいる。

「海月、明日演劇祭の練習休みでしょ?」
「うん。」
「ナツミとティアと女4人で買い物行かない?」
「いいね…そういえばこのメンバーで遊んだ事ないしね。」

神山監督と相談し、演劇祭の練習は年明けから、
映画の撮影は年内にという事が決まっていた為、
6人は短期間であるが事実上の冬休みに突入するのだ。

「直哉、明日久々に4人で出かけない?」
「たまには息抜きしなきゃね。」
「何するんだよ…」
「こんなモノ手に入れてたりして。」
「レジェンドの!?」
「渚がパス用意してくれたんだ。」

捜査本部に来た6人はティアにスピリトゥスへのお使いを頼んでいる間に話が盛り上がっていた。
海月たちは女同士で買い物、直哉たちは渚とライブに行く事になったらしい。
直哉は巧が見せたスタッフパスにかなり興奮気味であった。

「直哉何興奮してるんだろ…」

明日の相談をしていた海月たちは突然興奮しだした直哉を見てビックリしていた。
もちろんだがいきなり興奮した直哉に殿橋警部も呆れている。

翌日、海月たちは朝から渋谷に集まった。

「この間行ったのメンズだったけど、こっち可愛いのいっぱいあるね。」
「うん、アタシはいつもここかな?
でも値段高いのは福袋狙うけど。」
「確かに!!私も日本にいた時は福袋狙ってた。」
「ティア、これ似合うんじゃない?」
「うん、ティアはこういうの似合うね。」

途中、以前亜理紗をマスコミから庇っていた友達、真奈美と和葉の2人と合流し、
海月たちもあっという間に彼女たちと打ち解ける。
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