SPIRIT

□第7章 戦闘指南
1ページ/30ページ

「結局昨日も何も見つからなかったね…」
「再度調べたんだけど、反応はあるんだよね…」
「ヘルヴィムには錬金術師のセリウスがいますから…あいつが何かしらやっているんだと思いますけど…」

学校に早めに集まった6人は昨日の件について生徒会室で話をしていた。
その後表向きは海月の従姉妹の留学生として義和のクラスに転入する事になったティアは、一度海月と理事長室へと向かう。
義和のクラスになったのは巧が理事長に頼んで手を回したからである。

「始めまして。
守護天使のティア・バリエルです。」
「ご存知かと思いますが、巧の父です。」

もちろん、ティアが守護天使である事は理事長も知っている。

「じゃあ、私は教室へ戻ります、理事長宜しくお願いします。」

海月が理事長室を出て生徒会室と向かう。
しかしその途中で汚ギャル達に見つかり、慌てて隠れた後テレポートで生徒会室へと逃げ込んだ…

「ミズキ…」
「あいつらしつこい…」

汚ギャル達に怒りながらも、邪険に扱う事の出来ない海月の言葉に直哉達はまたか…という表情でため息をついた。

「でもティアのお祖母さんもイキな事するよな…」
「最近ヤツらの動きがなさすぎるからね…何か企んでなきゃいいんだけど…」

暫くすると予鈴がなり、それぞれクラスへと戻っていく。
教室への扉を開けて席へ着くと、クラス中ティアの話で持ちきりになっていた。

「静かにして!!HRで学園祭なにやるか決めなきゃマズいから!!」

巧の言葉にクラス全員が静まり返る。

---ヘルヴィム---
「どうやら小娘たちは祭りの前のようですな…」
「ほう…祭りか…」

人間世界の様子を探っていたセリウスは、近くにいたイルヴァーナに人間世界の様子を告げる。
その直後、イルヴァーナは不気味な笑みを浮かべた。

「今は祭りの準備に追われている様子…」
「そうか…では、新作ボディーの完成、この祭りの最終日までに仕上げよ…」
「かしこまりました…」

そこへ、四天王、風のシルヴィーナが地のエイヴェルと共に王座の間へ入ってくる。

「イルヴァーナ…何故祭りの最終日に?」
「その場にいる人間どもも纏めて始末できるチャンスではないか?」
「さすがは戦術に関しては四天王NO1のイルヴァーナ…」
「エイヴェル…お前もシルヴィーナと逢瀬などせず少しはレインの捕獲を優先してはどうか?」
「もう少しあの小僧どもが力を得てからでもと思ってな…」
「エイヴェルらしいな…あの小僧どもと本気で戦うか…」
「その様なところだ…」
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ