SPIRIT

□第5章 決断
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「レイン様…制服ではなく私服に着替えてどちらへ?」
「あぁ…ちょっとな…悪いが留守番していてくれ。」
「わかりました…」

翌日の早朝…海月は制服ではなく私服に着替えると出かける準備をしていた…

「それから…絶対に直哉達には関わるな…」
「何故…」
「ティア…お前、義和が気になるのは分かるが…彼らがこれ以上首を突っ込めば間違いなく四天王に殺されるだろう。
それだけは避けなければならぬからな。」

海月はどうしても直哉が諦めたとは思えなかった。
それに感化され、巧たちも手を出して来るかもしれない。
直哉たちがティアに関われば更に真実を聞いてくるだろう。

「どうして…」
「我が気づかぬとでも思ったか?」

にっこりと笑って海月はティアへと問いかける。

「思いませんけど…」
「ティアに残酷な事を言っているのは承知の上だ。
全てが終わってから義和に会うといい…それまでは耐えてくれ。」
「わかりました。」
「すまぬな…」

そのまま海月は行き先も告げずに自宅を出た。
30分後…チャイムが鳴りティアが玄関へと出る。

「直哉さん…」
「ミズキは?」
「それが…行き先も告げられずに30分程前に自宅を出て行かれまして…」
「もう学校に?」
「いえ…私服だったので別の場所だと思います…」
「そうか…わかった…」

直哉は昨日の事を海月に話そうと思い朝早くに海月の家を訪ねていた。
仕方ないので携帯で巧たちを呼び出すと生徒会室へと向かう。
もちろん、昨日の件を話す為だった。

「マジかよ…」
「あぁ…多分今頃DNA鑑定されてると思う…」
「で、海月は?」
「今日休みだって…朝からどっか行っちゃったって…」
「そりゃ、昨日の今日だからね…」

その直後、巧は何か思い当たるふしがあったのかパソコンをいじくりだした。
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