SPIRIT

□第4章 真実…
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「痛みが消えた…」
「ち…また逃げられた…」
「仕方ない…戻ろう。」

海月が回復した直後2人の身体から激痛が突然消えた。
疑問に思った二人だが、直哉は再び逃げられた事に怒りを露にする。

「2人とも大丈夫か?」
「申し訳ありません姫巫女様…」
「しかし、まさか2人の存在まで気づいていたとはな…あの4人侮れん…」

海月は2人を連れ一度自宅へと戻る。
あっさりと捕まった事により2人は海月に頭を下げる。

「そうか…生徒会室のコンピュータ…」
「生徒会室のですか?」
「あぁ…ティアは知っていると思うが、あそこは巧の念写が使いやすいようになっている。
我の血を引いているんだ…念写が使えてもおかしくない。」

海月は生徒会室で見た巧のコンピュータを思い出した。
あのコンピュータは念写をしやすいようになっており、
確かに生徒会室から念写を使えば海月達には感知されない事に気づいたのだろう。

「姫巫女様と同じコンピュータという事ですわね…」
「あぁ…確かにアレを使えば我らに気づかれる事なく念写が使える…
大久保巧、かなり頭がキレるな…
ジブリール…そなたはスピリトゥスに戻り4人の事を調べてくれ。」
「承知いたしました。」

ジブリール直ぐに裂け目に飛び込んだ。
ティアは普通の大きさに戻ると、顔を赤くしてその場で俯いていた。

「あのティアって言う小さな天使、前にミズキの家で見た子に似てるんだよな…」
「どうしたの直哉?」

巧の家に戻ってきた4人は再び話を始めた。

「ミズキの家で見た子?」
「あぁ…あんな綺麗なピンクの髪、そういないだろ。」
「確かにな…ヘアマニキュア使ってもあんな綺麗なピンクは出ないし、
恐らく地毛なんだろうとは思ったけど。」
「同じ髪の子人間みたいだったけど、ミズキ迎えにいった時にいたんだ。」
「マジ!?」

先ほど、ジブリールもティアもアイスコープをつけていた為顔まではハッキリと分からなかった。
しかし、ティアの特徴ある髪の色は直哉の記憶にはっきりと残っていた。
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