「お、心夏じゃん」


「太一おはよう〜」

私は太一がいたので挨拶をしたが

「心夏、おはよう」

そこには、空もいた

「あれ?お二人で登校ですか〜?」

…そう…二人で……


「っな、ば!」


「違うわよ、さっきそこで会ったから一緒に行こうってなったのよ」

私が茶化すように言うと、太一は焦ったが空は冷静にはっきりと言った

「ねぇ、太一」


「ぁ…あ、あぁ…」

問い掛けに歯切れ悪く言うが、空はあまり気にしていないようすだ

「あ、私先に行くわね。後でねー」


「おぅー………はぁ…」

姿が見えなくなると太一はため息をついた

「空は相変わらず気付いていないみたいだねぇ〜」


「そうだよなぁ〜…」

太一は知っている…空は親友のヤマトが好きだって
でも、諦めていないのだ

私からしたら諦めてほしいけど…


「あ…」


「どうした?」

そう言って私の見ていたほうを見る

「っっ!!」

それは…ヤマトと空が仲良く話している姿だ
太一は辛そうに、愛おしく空を見つめている

「…っ!…悪い…」

二人の仲の良い様子を見ていたくないのかその場からいなくなった

バカ太一…



「………そんな辛そうな顔しないでよ…」





私だって辛いんだから、貴方のそんな姿を見るのが―――――








貴方を見つめてる私



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