素直じゃない彼女
□小春
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「なぁ、こっちに来てくれへん?」
部活へ行こうとしたら三年のお姉さま方がやって来た。
「部活があるんですが」
「いいから、来なよ」
ハァ…。メンドイわ。
そう思っていたら校舎裏に連れてかれた。
「あんた、なんやねん!」
いや、お前のほうがなんやねん。
「なんで、あんたみたいなんがマネージャーになっとんの!!」
さぁ…。多分部長のせいやと…。
「どうせ、宮部くんや東堂くんに媚びうったんやろ!!キモイわ」
あの人たちに媚なんてうりたくあらへんわ。
「なに、黙っとんの!!生意気やわ」
黙ってませんけど…、話すんがメンドイだけですわ。
生意気なんは生まれつきやからすいませんなぁ。
ずっと、黙っていたらむこうがイラついたのか…俺の頬にむかって手が飛んできた。
俺は叩かれるのか…。痛くないほうがいいなぁーと冷静に考えてしまった。
……あれ?まだ、叩かれない…。俺の前には…金色がいた。
「先輩方すいませんね。ちょっと絢ちゃんに用がありますんでー」
なんで金色がここにいるんだ?
「君は…?あぁ、オカマな子やね」
「あの、キモくて変な子やろ」
ブチ
あは♪俺、今プッチンいったわ。
「なぁ、先輩方。誰がキモいて?」
「金色くんやで、あんたも可哀想にこんな子に付きまとわれて…」
ほー、そうか…。
「可哀想…か。でもな、あんたらの頭のほうがもっと可哀想やわ」
「なっ!」
「まだ俺の悪口言う分はえぇ。やけどな…部員の悪口言うんは許さへんで!!文句あるんならかかって来い」
お姉さま方全員にむかって言う。マネージャーになったからには覚悟はあるんや!
今度、部員の悪口言ったら従兄妹直伝の黒魔術かけてやる…←
「ッチ……いこ」
そう言ってお姉さま方は逃げて行った。
「絢ちゃん…」
「なん…?」
「ワイらのためにありがとね」
「……!!」
思い出した。そういえば、コイツがいる前だったんだ…。
「べ、別にあんたのためやないんやから////」
「可愛いww」
「〜〜〜〜〜絢(ボソ)」
「へ?」
「ちゃん付けしないで絢って呼べって言ったの!!わかったな、小春!!」
俺はそう言って逃げた。所謂、言い逃げだ。
[小春side]
可愛いわねぇ〜ww
初めて見た時は興味やった…。
だけど、今はこの人の一番になってみたいと思った。
この感情はなんやろな。ねぇ、絢。よろしゅう♪
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