素直じゃない彼女

□入学式
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「絢姉ぇーー」 


「金太郎、うるさい」

急に幼馴染の金太郎が家に来た。

今日は俺の中学の入学というんに…。


「なぁなぁ、今日からあんま姉ぇに会えなくなるんやろ」


「そやな」


「ワイ、イヤや!姉ぇに会えなくなるんわ、イヤや!!」

なんや、コイツ…。むっちゃ目がうるうるしてるで。

けど、ここで甘やかしたら金太郎のためにならへん。


「二年後になったらお前も来るやろ」


「二年も待てへん!」


「がまんし」


「イヤや!」


「ハァ……」


金太郎は俺に抱きついて、泣きじゃくる。

なんで、コイツはこないにメンドイんやろなぁ。




「入学式終わったら試合しよな」


「ホンマ!?」


「ホンマ」


「なら、ワイ我慢する〜」

そう言って金太郎は俺から離れた。

ってか、反応早いわ。ま、そのほうがええけど。


「じゃ、行ってくるで」


「後でなー♪」

手を振り続ける金太郎。

それに見送られながら俺は学校に行く。





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