伽話
□胡瓜黙示録カッパ
3ページ/4ページ
「おやおやおや…
皆、熱くなりすぎたでありますか?
まさか
まさかまさかの」
水虎の一人勝ち!!
「全滅だなんて!!」
『…くぇー……』
勝負終盤の怒涛の6ラッシュ!!
それが子河童達を絶望に追い込んだのだ!
「クエ!!クェクェッ」
「ん?いかさまサイコロだって?」
「くぇ!!」
「むぅ、失礼しちゃうであります!!
途中何度も確かめさせたのにまだ疑うでありますか!」
「くぇー!!」
「仕方ない…ほら、ちゃーんと確かめるであります」
「くぇ」
水虎からサイコロを渡された子河童はじっと何度もサイコロを見
試しに二度三度と転がすが
やはり見たところ普通のサイコロにすぎない……!!
「もういいでありますか?
まぁ、多分勝負の女神様は水虎みたいな童顔フェチだったのであります。
諦めるであります♪」
「くえぇ〜……」
「…やれやれ
仕方ないでありますなー
それじゃあ参加賞として10キュウリは皆にあげるであります。
さ、貰ったら解散かいさーん!」
三十本から一転
十本の胡瓜を手渡された子河童達が沈み込む中
水虎は荷車を引いて帰っていった
「くえ……くぇえ」あそこでやめておけば…
負けた子河童達は後悔の言葉と共に
残された胡瓜を頬張った
しゃりっ
その胡瓜は
悔し涙の味がした…。